忍者ブログ
好きなものを、好きなように、好きなだけ
[33]  [32]  [31]  [30]  [29]  [28]  [27]  [26]  [25]  [24]  [23
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

corda3:ニア響?

 「も、ほんと、お前なんなの?」


  片方の手で目元を覆った響也が、呻いた。
  その瞬間に、いつもの単純なやりとりは終わりを告げてしまったらしい。言われ慣れたはずの言葉が、普段とは違う掠れた声で紡がれ、ニアの胸に冷たく響いた。

「……なに、と言われてもな」
  答えようがない、とばかりに返せば、響也は再度呻いた。
「お前の、そういうところが嫌いなんだ」
  指の隙間から覗いた目がつりあがり、睨みをきかせてきたので、ニアは腕を組み、これみよがしに溜息を吐いてみせる。
「そういうところ、とは、どういうところのことだ?」
  ぐ、と息を詰まらせたのが手に取るようにわかったので、ニアは響也の答えを待つこともなく続ける。
「もちろん、お前は答えられるんだろう?」
  声に含まれた笑みに気づいても、響也は沈黙を保ち、何も言おうとはしなかった。だから、ニアは言葉を重ねる。彼が反応する言葉を、より、的確に探し出す。

「なんだ、答えられないのか?」
  お前も――と更に付け足したところで、勢い良く響也の顔から掌が引き剥がされた。

「あのなあ!」
  荒げられた声を正面から受け止め、顔に笑みを浮かべたままニアは首を傾けた。
  その姿を見て声を途切れさせた響也は、ああもう、と苛立ちをこめて自身の髪をかき回す。ぐしゃぐしゃと乱れる髪。爪で引っ掻いた額に、時間差で赤い線がのびる。


「響也」


  さすがに見ていられなくなり、声をかければ、響也の手がぴたりと止まった。
  今度は両手ですっぽりと覆われてしまった顔。表情は見えない。
「響也、聞いているのか?」
「…………んだ」
「何だって?」
「っ、だからそういうところが大っ嫌いだって言ってんだよ馬鹿野郎」
  早口で告げられた言葉は、先程よりも随分酷い言葉に進化していたが、ぐしゃぐしゃの髪から覗いた耳が、あまりにも真っ赤に染まっていたので、ニアは笑みを噛み殺して、そうか、と呟くだけにしておいた。


  なんでこういう時だけ――と、恨めしそうに三度呻いた響也の声は、聞こえなかったことにして、ニアはそっと頬を緩めた。



ああいえば、こういう!
(そう言えば、喉が渇いたな)(……おごらねぇぞ)


何だかんだいっても、響也はニアに「響也」って呼ばれると弱いといいよねっていう話^▽^ 普段は如月弟。名前呼びは最終兵器なんだ ぜ?(…) それにしても、この二人は会話させたら延々と喋りそうで困る。それだけ気が合うってこry…^^^^ 文章って難しいですね。自分の書き方がよくわからんくなってきました。むむむ。

拍手[1回]

PR
カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
プロフィール
HN:
音桐
性別:
非公開
P R
カウンター
アクセス解析

Copyright (c)B・Y All Rights Reserved.
Powered by NinjaBlog  Photo by Kun   Icon by ACROSS  Template by tsukika


忍者ブログ [PR]