corda:土浦←加地
君の当たり前を、僕の当たり前に して。
君の当たり前を、僕の当たり前に して。
いつもの呆れたものや苦笑の類ではなく、純粋な笑みに近い温度で、変な奴だな、と彼が笑った。細めた目元が、どことなく優しく見えて、ほわりと心の内側があたたかくなる。
別に、自惚れているわけではない。“変な奴”いつしか言われ慣れていた言葉は、決して好ましい意味で使われているわけじゃないってことぐらい、わかっていた。
でも、君から滲み出ているのだ。少なからず、僕を思う、心。
そのことに気づいてない君自身が、皮肉にも、それを証明してしまっている。
「なんだか、さ」
「うん?」
「土浦って、思ってたよりずっと、僕のこと好きだよね」
「はあ?」
何、馬鹿なことを……勘弁してくれ、気持ち悪い。そう、続く言葉にだって本物の嫌悪は見えない。一体いつから、彼はこんなにも自分のことを受け入れてくれていたのだろう。
こんな風に、当たり前、みたいに。
くす、と小さく笑うと、気づいた土浦が怪訝な顔したのが見えた。
「なんだよ、にやにやしやがって」
「うん、ちょっと」
ちょっと、なんだよ。言葉にされなくても、表情だけでわかってしまう彼の問いかけ。
だから僕は、にっこりと笑って彼の望むように答えることにした。尤も、彼の望む答えであるかどうかは、別だけれども。
「あのね、」
内緒話をするみたいに片方の手を口許へ持っていけば、若干不本意そうな表情をしながらも、僕へ身体を傾けた君が……君の心が、ただ嬉しかった。
「――僕も、君みたいにあれたらいいと 思ったんだよ」
気づかないでいいよ
(でも、好きだよ)
土浦はちょっとぐらい意識し始めててもいいなと思ったので、土浦*加地表記にするか迷ったんですが、結局土←加です。土浦*加地は、もうちょっといちゃいちゃしてる時にでも、つけられたら な…なんて。でも、土と加はくっついたとしても、なかなか素直になれなそうです。土浦は勿論なんですが、加地も。でもそういうもだもだ感が醍醐味だよなと思うのも事実なので、うちのサイトで幸せになれるかどうか/(´p`)\
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